FC2ブログ
12≪ 2019/01 ≫02
12345678910111213141516171819202122232425262728293031
2019-01-24 (Thu)
「過ぎ去り師王国の城」   宮部みゆき   角川文庫

【内容情報】(出版社より)
早々に進学先も決まった中学三年の二月、ひょんなことから中世ヨーロッパの古城のデッサンを拾った尾垣真。やがて絵の中にアバター(分身)を描きこむことで、自分もその世界に入りこめることを突き止める。



主人公のシンちゃん、同級生のタマちゃん、
有名な漫画家のアシスタントのパクさんの3人が、
絵の中に入り込むことで冒険が始まります。

ファンタジー要素も含みながら、
現実世界の生きづらさも描かれています。


ゲームの世界に入り込んだような気持ちになった後に
突きつけられる現実。
ちょっと落ち込むような作品でした。
それでもやっぱり宮部さんの作品は面白いです!


もう一つの世界の10年間はどうだったのかも読みたかったです。
でももっと暗いお話になっていたかな。


9784041064344.jpg



| 宮部みゆき | COM(0) | | TB(0) | |
2019-01-14 (Mon)
「ユートピア」   湊かなえ   集英社文庫

【第29回 山本周五郎賞受賞作】
地方の商店街に古くから続く仏具店の嫁・菜々子と、夫の転勤がきっかけで社宅住まいをしている妻・光稀、移住してきた陶芸家・すみれ。
美しい海辺の町で、立場の違う3人の女性たちが出会う。
「誰かのために役に立ちたい」という思いを抱え、それぞれの理想郷を探すがーー。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
太平洋を望む美しい景観の港町・鼻崎町。先祖代々からの住人と新たな入居者が混在するその町で生まれ育った久美香は、幼稚園の頃に交通事故に遭い、小学生になっても車椅子生活を送っている。一方、陶芸家のすみれは、久美香を広告塔に車椅子利用者を支援するブランドの立ち上げを思いつく。出だしは上々だったが、ある噂がネット上で流れ、徐々に歯車が狂い始めー。緊迫の心理ミステリー。



立場も個性も違う三人の女性が出会い、
「クララの翼」という組織を作り活動を始めます。
しかし小さな町に中でのことであり、
反感や妬みからぎくしゃくする三人。

そんな中、車椅子生活を送る久美香と年上の彩也子とは、
友情を深めていくのですが…


作文の得意な彩也子の日記がところどころに出てきます。
それによって明らかにされる内容がとても濃いです。

最後のどんでん返しには驚かされました!


どの人物にも共感できないのですが、
自分の中にも似たところがあるからなのかもしれません。
それが恐怖でもあります。


9784087457483.jpg


| 湊かなえ | COM(0) | | TB(0) | |
2019-01-06 (Sun)
「青空と逃げる」   辻村深月   中央公論新社

【内容情報】(出版社より)
深夜の交通事故から幕を開けた、家族の危機。押し寄せる悪意と興味本位の追及に日常を奪われた母と息子は、東京から逃げることを決めたーー。
辻村深月が贈る、一家の再生の物語。読売新聞好評連載、待望の単行本化。
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
深夜の電話が、母と息子の日常を奪い去った。疑心、恐怖、そして怒り。壊れてしまった家族が、たどり着く場所はー。母の覚悟と、息子の決意。
 


父親の交通事故がきっかけで、
母と息子・力は逃げる生活を余儀なくされます。

しかしそこには常に空があるのです。

夏休み前から3月末までという1年足らずの日々でしたが、
逃げるという生活の中で、母と息子は成長していきます。

途中でつらいことが起こると、読み手もつらくなります。
けれど最後の青空を見たとき、心も晴れ渡るような気持ちになりました。

母と息子、そして父に幸あれ!


9784120050619.jpg



| 辻村深月 | COM(0) | | TB(0) | |
2019-01-01 (Tue)
「あやかし草紙」三島屋変調百物語 伍之続  宮部みゆき  角川書店

【内容情報】(出版社より)
江戸は神田の筋違御門先にある袋物屋の三島屋で、風変わりな百物語を続けるおちか。 塩断ちが元凶で行き逢い神を呼び込んでしまい、家族が次々と不幸に見舞われる「開けずの間」。 亡者を起こすという“もんも声”を持った女中が、大名家のもの言わぬ姫の付き人になってその理由を突き止める「だんまり姫」。屋敷の奥に封じられた面の監視役として雇われた女中の告白「面の家」。百両という破格で写本を請け負った男の数奇な運命が語られる表題作に、三島屋の長男・伊一郎が幼い頃に遭遇した椿事「金目の猫」を加えた選りぬき珠玉の全五篇。人の弱さ苦しさに寄り添い、心の澱を浄め流す極上の物語、シリーズ第一期完結篇!



表題の「「あやかし草紙」は、第四話の題でもあり、
三島屋の次男・富次郎が描いた絵を入れる箱の名前でもあります。

この作品はシリーズ完結編であり、
おちかの百物語の最後になるようです。
そして次からは、富次郎が聞き役になるのかな。

不思議で奇怪な話を聞き捨てすることで、
おちかと共に読者も成長していくように感じます。


表紙と挿絵が版画でしたが、情景がとても良く描かれていました。
作者は原田維夫という版画家さんで、
数々の表紙絵を担当されています。
原田維夫 →→→ 


9784041067925.jpg


| 宮部みゆき | COM(0) | | TB(0) | |